ブライダルチェック
ブライダルチェックとは、あらかじめご自身の健康や、将来妊娠された際に胎児への影響がないことを確認するドック検診です。子宮がん検診、超音波検査、感染症や妊娠に関係するホルモンの検査などを行います。横浜市の助成を使える検査もありますので、御希望される検査項目を組み合わせることが可能です。
- 子宮がん検診:ヒトパピロマウイルスには現在180種類以上の型が見つかっていますが、そのうち16型や18型などが子宮の入り口部分(子宮頸部)に感染して子宮頸がんを発生させます。毎年約10,000人が子宮頸がんを発症して、約2,800人が亡くなっています。以前は毎年検診することが勧められていましたが、原因が分かってからは2年に1回で十分になりました。横浜市在住の方は助成がありますので、それを使って検査が可能です。
- 超音波検査 :子宮筋腫や卵巣腫瘍など、不妊の原因になったり妊娠中に合併症(切迫早産など)を引き起こしたりする可能性のある病気の有無を確認します。
- 貧血 :鉄分が足りずに貧血になっていることがあります。妊娠すると赤ちゃんにどんどん鉄分が移行して、気が付かないうちに貧血が進行していることがあります。
- 内分泌異常 :甲状腺機能の異常や糖尿病により、妊娠しづらかったり、胎児への影響(例えば機能低下症では、子供の知能低下の原因となることが知られています)があったりしますので、ホルモンや血糖も確認しています。
- 卵巣予備能 :AMH(抗ミュラー管ホルモン)は、卵胞が大きくなっていく過程で分泌されるホルモンです。卵巣予備能(どのくらい卵子が残っているか)の指標になると考えられています。AMHが十分高値だと、卵子がしっかりあることが分かりますが、低値だからといって妊娠しないわけではありません。また、高すぎる場合は多嚢胞性卵巣症候群の場合もあり、注意が必要です。
- 感染症 :本人だけではなく、生まれてくる赤ちゃんの病気の原因になる場合があります。感染の有無を確認することで、あらかじめ治療をすることができます。風疹、B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIV、クラミジア、淋菌感染症(淋病)などの検査がおこなわれることが多いです。ご希望の方は麻疹、水痘、トキソプラズマなども追加できます。
- 風疹 :妊娠中に風疹にかかった場合、妊娠週数によっては赤ちゃんが目が見えなくなったり、耳が聞こえなくなったりします。現在は横浜市が風疹対策事業をやっていますので、妊娠を希望されている方とそのパートナーおよび同居されている家族を対象に、無料の抗体検査もしくは、検査をせずに公費でワクチン接種(税込3,300円)を選択することができます。
- 麻疹(はしか)・水痘(みずぼうそう):妊娠中または分娩前後に感染すると流産や早産の原因となったり、赤ちゃんが重症感染症をきたすことがあります。成人してから感染すると、皮疹が消えにくいことがあります。風疹と同様、ワクチン接種で予防することができるので、抗体をもっているかどうか、採血検査をお勧めします。
- トキソプラズマ:ネコなどに感染している寄生虫で、妊娠中に初感染した場合は赤ちゃんの脳でも増えることがあり、水頭症や痙攣、視力障害などの原因になります。生肉に付着していることがあるので、特に妊娠前や初期にはお肉料理は十分に加熱するべきでしょう。
- 肝炎ウイルス(B型、C型):母子感染するウイルスで、肝臓がんの原因となります。治療が可能なので、妊娠前の確認をお勧めします。
- 梅毒 :赤ちゃんの奇形と関係があります。妊娠初期に妊婦健診で確認するので、それからでも赤ちゃんへの治療は間に合いますが、感染していた場合は本人の病気が進行していきます。
- HIV :感染頻度は低いので、検査を希望されない方もいらっしゃいます。妊婦健診の項目に入っていますので、妊娠初期に確認できます。
- クラミジア:症状がないことも多く、放置していると卵管周囲の癒着で不妊症や異所性妊娠(いわゆる子宮外妊娠)の原因となります。産道感染した場合は、赤ちゃんが結膜炎や肺炎にかかります。
- 淋菌:帯下異常やかゆみなどの症状がある場合が多いのですが、男性に比べて女性は症状がないこともあります。クラミジアと同様、不妊症や異所性妊娠の原因となります。
※精液検査をご希望の方もお受けできますので、お問い合わせください。