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女性ホルモンを含まない経口避妊薬について

[2026.07.30]

日本家族計画協会の北村邦夫先生が、2025年6月から販売開始されて1年になる女性ホルモンを含まない避妊薬(プロゲスチン単剤経口避妊薬:POP)について解説されていました(産科と婦人科.2026:93;495-502)。
女性ホルモン剤を「使えない」もしくは「使いたくない」ことの最も大きな理由は「副作用が心配」であり、4割を超えます。血栓症が懸念される重大な副作用と思われますが、この心配が払拭されるスリンダ錠は、避妊法の選択に大きな影響を与えると思われます。
これまでのOCの処方が控えられていた、授乳期、45歳以上の女性、喫煙者や肥満、高血圧、弁膜症、深部静脈血栓症・肺塞栓症の既往の方にも推奨できます。閃輝暗点を伴う片頭痛、血管病変を伴う糖尿病、抗リン脂質抗体症候群、周術期でも使用可能です。
スリンダの避妊効果は排卵抑制作用に加えて、子宮頸管粘液の粘稠度の変化、子宮内膜の菲薄化、卵管運動性の影響など、多様な作用機序でその効果が高まっているようです。
主な副作用は、不正性器出血、頭痛、月経異常、下腹部痛、下痢、悪心、ざ瘡、乳房不快感などです。重篤な腎障害がある場合には使用することができません。特に不正出血が約9割にあり、投与周期を重ねても33%以上で不正出血がみられるようです。そのため、この不正出血の頻度を減少させるために周期投与法が採用されています。つまり、アスリートが月経移動目的にOCを使うようには利用しづらいことになります。
また、消退出血がない割合も45~75%あり、2周期連続して消退出血がない場合には妊娠していないことを確認する旨の記載が添付文書に記載されていることから、どの程度妊娠反応を必要とするのかが課題となっています。

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