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ピルと乳癌の関係

[2022.03.31]

アメリカの学会誌に、経口避妊薬(OC)と乳がん(サブタイプ別)リスクとの関連について、看護師約11万人を対象とした前向きコホート研究の結果が報告されていました(AJOG. 2021 Dec 15. Online ahead of print.)。
OCを使用中の場合は、使用していない場合と比べて浸潤性乳がんリスクのハザード比は1.31で、使用期間が長いほど強い関連が見られました(5年超:1.56, 5年以下:1.19)。ところが、使用を中止して5年以上経過していると、乳がん発症のリスクは、使用したことがない女性と変わりませんでした。
OCの成分別で解析したところ、レボノルゲストレル含有製剤(トリキュラー、アンジュ、ラベルフィーユ)とノルゲストレル含有製剤(プラノバール)ではリスクが上昇していましたが、ルナベル・フリウェルなどでは乳がん発症との関連はありませんでした。マーベロン・ファボワール・ヤーズ(フレックス)においては、十分な症例数ではないため、今後のデータ蓄積が必要とのことです。
ちなみに日本の研究では、OCやホルモン補充療法で乳がんが増えるという結果はでていないようです。

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