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深部子宮内膜症について

[2020.10.31]

慢性骨盤痛は、子宮内膜症などにより骨盤臓器の感受性が高まっていることが原因と考えられています。月経困難症(いわゆる生理痛)に、膀胱過敏症(膀胱充満時の膀胱痛)を併発している人では、生理ではない時の痛み、排尿困難、排便困難、性交時痛の割合も増えていくようです。また、膀胱痛が慢性骨盤痛の前駆症状である可能性が示唆されています(AJOG.2000:p594.e1-11)。

子宮内膜症が直腸や大腸に浸潤していると、手術で病巣を切除することが必要になる場合があります。病変を削ったり、腸を切除して縫合しなおすだけではなく、尿管や神経にも注意しなければならないこともあり、難しい手術であることが予想されます。さらに、すでに炎症を起こしている領域なので、どうしても腸がひっつかなかったり、腸に穴が開いたりする重篤な合併症が発生するリスクもあります。なかなかその発生率などについての情報はありませんでしたが、腸瘻は約3%に発生したとの報告がありました(Hum Reprod. 2000:1601-1611)。

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