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不妊治療について

初診時に基本的な検査、治療などの方法や問題点、妊娠の見通しなどの説明をします。

1. 最初の数ヶ月 - タイミング療法
 不妊治療について理解して頂き、基本的検査をすすめながら、排卵日を予測してタイミング指導をします。1周期で妊娠する確率が約5~6%という報告や、6か月以内に約7割・1年以内に約9割が妊娠にいたるとの報告から、通常、6回程度で妊娠しなければ次のステップに進みます。ただ、38歳を超えている場合には妊娠率が低くなることから、早めにステップアップをすることも多いです。

<排卵の兆候>
 粘性のある透明な頸管粘液が増えてきて、顕微鏡で観察した場合にはシダ状結晶を作る。
 経腟超音波検査で、一番大きな卵胞が18mm位になっている(しばしば20mm以上で排卵します)。
 子宮体内膜が10mm近くまで厚くなっている。
 尿中のLHホルモンが陽性になる。
 基礎体温が記録されている場合は、高温期に移る前後の数日間に排卵されていますが、教科書などには排卵前に基礎体温がくさび状に下がると記載されていることがあります。ただし、なかなかそのような基礎体温表にはならず、排卵日の予測には不向きです。ストレスになるようならば、高温期がしっかりあることの確認だけできればよいので、数周期の記録で十分でしょう。

2. 次の数ヶ月
 薬物療法による排卵促進と黄体機能不全の是正を併用して、タイミングを合わせます。
  (a) クロミフェン療法
 経口の排卵誘発剤で卵胞の発育を促し、また黄体機能の改善を図ります。クロミフェンに対し副作用のある場合はセキソビットを用いる。
  (b) HCG療法
 タイミング良く排卵させるとともに、黄体機能の改善を図ります。
  (c) その他
 高プロラクチン血症のある場合はカベルゴリン(カバサール(R))を服用して排卵障害の改善を図り、潜在性甲状腺機能低下症の場合はチラーヂン(R)を服用します。
 その他の薬物療法―ホルモン剤、抗生剤、など。

3. 次のステップ - 人工授精(AIH)
 精子が卵管内へ遡上するサポートをすることで、卵と精子の出合う確率を高めます。排卵誘発剤で複数の卵胞が発育している場合は、多胎妊娠を予防するために中断することもあります。6回目以降の妊娠率は低いままなので、5回を目途に体外受精への移行をお勧め致します。

4. 生殖補助医療 - 体外受精(IVF)
 顕微授精(ICSI)や精巣内精子回収法(TESE)などを含む、高度な不妊治療(生殖補助医療)が必要な場合は、不妊専門クリニックを紹介いたします。

横浜市で不妊不育に関する相談(グループミーティング)電話相談が開始されましたので、ご活用下さい。

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