ウレアプラズマの男性への影響
[2020.08.04]
なかなか妊娠できないカップルにおいて、無症状でも21%の男性に精液感染があることが報告されています(Fertil Steril.2020:p1174-1182)。この研究ではPCRでウレアプラズマなどが検出されていました。それらの感染と精子濃度や運動率の低下との関係があったとのことですが、通常、炎症があることを判定する指標となる白血球の数については、感染の有無で有意差はありませんでした。つまり、PCRで精液中の病原菌の有無を確認しなければ、感染があるかどうかは分からないということになります。ウレアプラズマ感染は女性側にとっても流産や切迫早産と関係がありますので、理想的には感染していないほうがよいのですが、現段階ではウレアプラズマを含めてPCRでスクリーニングすることはされません。今後、どこまで検査をしたらよいのかについて、データが蓄積されて検討されていくことになると思います。