帝王切開子宮瘢痕症(CSDi)の治療
[2024.04.29]
先日の日本産科婦人科学会で、帝王切開子宮瘢痕症(Cesarean scar disorder: CSDi)に関する講演がありました。ちょうど先月のブログでとりあげた内容でしたので、興味深く拝聴しました。CSDiとは、帝王切開で生じた子宮創部のくぼみ(Cesarean scar defect: CSD)に月経血や粘液などが貯留することで、帝王切開分娩後に生理痛や月経期間の延長、着床障害による不妊症などの困りごと(disorder)が生じる状態で、帝王切開瘢痕症候群ともいいます。
当院にも時々CSDiで来院されますが、ホルモン療法で治療できず外科的治療が必要な場合に、どこに紹介すればよいかという情報を持ち合わせていませんでした。講演をされた滋賀医科大学の辻 俊一郎先生に質問したところ、このあたりでは聖路加国際病院の女性総合診療部が力を入れていると教えて下さいました。確認してみたところ、昨年「帝王切開瘢痕症候群外来」が開設されていました。やはり困っている方が多いということかと思います。