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体外受精での出産後に自然妊娠する割合

[2023.09.30]

先日、2021年に体外受精で出生した子供は11.6人に1人だったとの報道がありました。体外授精が保険診療になったことから、2022年や2023年の集計が出ると、もっと割合が増えることが予想されます。
さて、体外授精による出産後の自然妊娠についての初めての論文(Hum Reprod.2023;38:1590-1600)によると、IVFやICSIで妊娠・出産した女性の5人に1人がその後に自然妊娠しているそうです。この研究はメタアナリシスを含むシステマティックレビューで、1980年から2021年9月までの英語論文から、条件に合致する1108件の論文が特定され、最終的に11件の研究が対象になっています。出産以外の結果(流産など)は除外されているので、実際の体外受精後の自然妊娠の発生率はもっと多い可能性もあります。
この結果を見て、8割が自然妊娠しないのなら体外受精に納得する人もあれば、2割は自然妊娠するのなら、体外受精をすぐに行わなくてもよいのでは?と考える人もいるでしょう。とはいえ、当事者は早く出産したいので、体外授精で妊娠・出産できたなら、時間短縮になってよかったと思うのではないでしょうか。

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