体外受精で妊娠することができずに、その後、自然経過で妊娠する確率が30%程度という報告を見た記憶がありましたが、そのオリジナル論文は忘れていました。今回、Human Reproductionに載っていた論文は、ある地域の全ての女性を対象にしているもので、信頼に値するデータであると思われます。

女性の年齢や体外受精の回数などによって条件は変わりますが、体外受精が不成功に終わった後にARTではなく生児を獲得した確率は、全体でみると17%だったという結果でした。ARTによる生児獲得は15%だったので、ARTでうまくいかなかった場合の7割は分娩まで至らないということになります。なかなか厳しいですね。