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乳がん検診と閉経後障害のお話

[2019.06.28]

緑区在宅医療相談室の講師として、乳がん検診と閉経後の病気についてお話をしてきました。

国立がんセンターのデータによると、全てのがんによる死亡する割合は女性の場合7人に1人ですが、乳がんによる死亡は66人に1人で、大腸、肺、膵臓、胃に次いで5番目に後退します。これは、乳腺は体表にあるので見つかりやすく、乳がんの進行が他のがんに比べて遅い傾向にあることや、治療方法が進歩していることが関係しています。でも、せっかく治りやすいがんなのに乳がん検診を受ける女性の割合は、子宮がん検診の受診率と同様40%台に過ぎません。加齢を重ねると乳腺が脂肪に置き代わり、マンモグラフィーで見つけやすくなるので、高齢になるほど検出力が上がると言えるのですが・・・。発症のピークは45-55歳位と60-65歳位で、子育てや介護のまっさかりの時期に一致することが受診のハードルになっているのかもしれませんが、家族の中心であるのならなおさら受診して頂きたいものです。

閉経後は、骨粗鬆症、萎縮性腟炎、骨盤臓器脱、過活動膀胱などの症状が出てきます。女性ホルモンが少なくなることが原因です。ちなみに、女性ホルモンは男性ホルモンから作られますが、脂肪組織に男性ホルモンを女性ホルモンに変換させる酵素があるので、閉経後は男性のほうが女性ホルモンが多くなります。ホルモン補充療法の年齢制限は撤廃され、閉経後しばらくしてからの治療も、治療効果が副作用のリスクよりも期待できれば開始することも可能になりました。

 

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