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腟や子宮内の細菌叢(フローラ)と不妊症の関係

[2019.07.23]

最近は従来の培養法ではなく、次世代シークエンサーなどによる技術で、これまで認識できなかった細菌叢を腟や子宮内で検出することができるようになりました。さらに、その細菌叢を形成する細菌の組成によって妊娠する確率が左右されているという論文が報告されるようになっています。不妊治療関連の学術論文(Hum Reprod.)の 6月号には、腟内の細菌叢を調べることにより、妊娠に至る確率を予測ができる、と報告されました。

いわゆる善玉菌が少ない場合では、体外受精による着床がうまくいかないことが高い精度で予測されるとのことです。同様の報告が子宮内の細菌叢においても知られるようになり、日本でも臨床試験として検査(自費)ができるようになっています。

腸内細菌と健康との関係は常識になりつつありますが、科学技術の進歩によって、これまで検出できなかった場所の細菌叢と何らかの症状との関連が、今後はいくつか報告されるようになるかもしれません。

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